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【イベントレポート】Web活用に必要な知識やツールを学ぼう 2018

2018年4月28日(土)に開催された「Web活用に必要な知識やツールを学ぼう 2018」のイベントレポートです。

かなり時間がたってしまいましたが、2018年4月28日に青森市で開催された「Web活用に必要な知識やツールを学ぼう 2018」に参加してきました。
3名の講師陣に60分ずつのセッションでお話をしていただきました。各セッションのまとめと感想です。

セッション1:Web制作者・担当者がおさえておきたいWeb最新常識 2018

session1

株式会社 KDDI ウェブコミュニケーションズ 阿部 正幸さん

2017年〜2018年におこったWeb業界の出来事や最近の技術動向について、幅広くお話をしていただきました。

内容のまとめ

  • インターネットの利用時間の推移状況
    モバイルの利用時間が増加、デスクトップの利用時間が減っているわけではない。

  • スマートスピーカー
    アメリカでは既に20%の普及率。今後も急速に普及して大きな時代の流れとなりそう。

  • Googleの検索エンジンアルゴリズムのアップデート
    Mobile First Index。医療従事者や専門家、医療機関から提供される信頼性が高い情報が検索上位に表示されるような変更など。

  • 常時SSL化
    2018年7月以降に非HTTPSサイトへの警告表示。

  • Web高速化の流れ
    2018年以降も高速化の流れは変わらない。SEO、サイト回遊率、離脱率にも関係するので気にしていこう。

    • Googleが提供しているツールなどを使って表示速度の最適化をしよう。
    • ChromeのDev toolで原因を解析しよう。
    • お金で解決しよう。(Webサーバーの性能アップ。CDNの使用。)

感想など

印象に残ったのは、スピーカーの阿部さんが、参加者にスマートスピーカーを持っている人はどれくらいいますか?と問いかけた場面。
参加者の約20人の中で、手を上げたのは3人。3人のうち2人はスピーカーの阿部さんと私。
阿部さんも少ないですねと驚いていたが、Webに関わりのある参加者も多いであろうイベントでこの普及率はちょっと寂しい結果。地方だから普及率が低いというのもあるのだろうか。

ChromeのDev toolを使っての表示速度のボトルネック調査くらいはディレクターが出来るといいと話があったが、残念ながら私はそこまでしてくれるディレクターはお目にかかったことがない…

阿部さんはご自身でWeb制作もする方なので、ヘッドレスCMSはどんな感じですか?と質問してみたところ、「ヘッドレスCMSは急速に増えている。現在個人で制作する案件はほぼヘッドレスCMSで構築している。」と回答をしてくれた。
やはり時代はヘッドレスCMS…!

セッション2:日本語Webフォント最新事情 2018

session2

ソフトバンク・テクノロジー株式会社 FONTPLUS エバンジェリスト 関口 浩之さん

地球や文字の誕生の歴史から、最新の使用フォントランキングまで壮大なスケールでお話をしていただきました。

内容のまとめ

  • 情報を正確に多くの人に伝えたいと願った時に文字が誕生した。
  • フォントもその会社のビジョンや目的にあった書体を選ばないといけない。
  • 絶対フォント感よりもフォントソムリエ感が大事。
  • 人間の脳は0.1秒で、好きか嫌いか、見やすいかどうかを判断する。
  • 文字を画像にするのもうやめよう!Webフォントにしよう!
  • フォントは情報を正確に伝えるための重要なUI/UX

感想など

フォントは楽しい。そこまで知識がないがほんとに楽しい。
エンジニアとしては、どうしても表示速度を気にしてWebフォントの導入には慎重になっていた。しかし、その解決としてのダイナミックサブセッティング方式は面白い。今まで知らなかった。私はFONTPLUSは契約していないがモリサワは使用しているのでTypeSquareというサービスで使えるようだ。一度使ってみたい。
ただ、こういったサービスを使うにしても、外部で受託としてWeb制作をおこなっていると、導入までこぎつけるのが難しいという辛さもある。

セッション3:ノンデザイナーでもできる!チラシ制作 2018

session3

ディーシーティーデザイン 蝦名 晶子さん

無料でも使用できるデザインツールのCanvaを使って、実際にチラシ制作を行うワークショップを行いました。

内容のまとめ

  • 制作のゴールを決めること
    チラシの目的は何なのか。見た人にどんな行動をしてほしいのか。
  • 写真や色を決める
    色にはそれぞれの意味がある。使い方や使う場所の原則を間違えないように。
  • 要素とレイアウト
    要素は不足がないように。レイアウトも余白や整列など原則があるので逸脱しないように。
  • 余計なことはしない
    無駄なドロップシャドウ、フチ取りなどやめよう。(もちろん目的があるときは良い)
  • Canvaは無料だし、テンプレート豊富だしフォントも多くて便利

感想など

「ノンデザイナーでもできる」という題名の通り、デザイナーではない私にとっては多くの学びがあった。
デザインはセンスではなく、知識・論理が重要であることを強く認識させられた。(もちろんセンスもあるだろうけど)
ノンデザイナーズ・デザインブック買おうかな…
マーケティング寄りの話となるが、心理的な要素も踏まえつつ制作を行うことも重要だという話があった。幅広い知識を付けていかないといけない。
ハロー効果、カクテルパーティー効果、ツァイガルニク効果、テンション・リダクション効果などなど。

参加しての感想

勉強会やイベントの数が少ない青森で開催された貴重なイベントだった。
興味深かったのは、登壇者の方がイベント参加者の属性を聞いた場面。
約20人の参加者の中に、ディレクター、デザイナー、エンジニアがどれくらいいるか聞いた場面だ。
結果は、ディレクター0人、デザイナー0人、エンジニア10人弱だった。残りは異業種の方か学生だろう。
セッションの内容的に、デザイナーさんが多いのでは思っていたので意外な結果だった。
最近は、デザイナーはコードも書けるべきとか、ビジネス的な視点も必要という議論があったり、デザイナーの役割が広がっているように見えるが青森という地方においてはその波はまだ届いていないのかもしれない。
(イベントの開催日がゴールデンウィーク初日だったので、予定が空いていたのがエンジニアだけだったという可能性もある…)

とはいえ会場の定員は埋まっていたようなので、今後もこういったイベントが青森でも定期的に開催されることを期待したい。

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